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「絵本太功記」は、大阪の人々に最も馴染みの深い人物・太閤 豊臣 (とよとみ)秀吉の一代記で江戸時代のベストセラーだった絵本 「絵本太功記」を浄瑠璃化したものです。この物語は武智(たけち) 十兵衛(じゅうべい)光秀(みつひで)(明智光秀)が主君小田春永 (織田信長)を本能寺で討ち果たし、真柴(ましば)久吉(ひさよし) (羽柴秀吉)に敗れて滅びるまでの13日間を一日一段、全13段に 組立てた浄瑠璃です。中でも、6月10日の物語は「十段目尼崎の 段」として上演の機会が多い出し物であり、略して「太十(たいじゅう)」 と呼ばれています。 光秀の母皐月(さつき)は、尼ヶ崎の閑居で許婚(いいなづけ)の 初(はつ)菊(ぎく)との祝言を上げさせた孫の十次郎を、討ち死に覚悟 で 戦場へと送り出します。一方光秀は、旅僧に化けてここに逃げ 込んだ久吉と間違えて、母を竹槍で刺してしまいます。皐月は主君 春長を殺した天罰と光秀を責め、妻の操(みさお)も大いに口説き ます。そこに手傷を負った十次郎が帰り、まもなく事切れます。人の 諫めも聞かぬ光秀も、母と息子の死を前にして男泣きに泣くのであり ました。 |
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実際に起こった公金横領事件をヒントに、好きな女性と一緒になりたいという思いのために罪を犯してしまう忠兵衛の 男心と、命をかけて愛情を示した男に報おうとする遊女梅川の女心を描いた、現代にも通じる近松門左衛門の代表作 の一つです。 大和の国(奈良)、新口村の百姓、孫右ヱ門の息子忠兵衛は真面目で働き者である事を見込まれ、大阪の飛脚問屋 「亀屋」の養子に成ります。 当然戸籍上は孫右ヱ門との縁を切ります。 商売仲間の会合の後、仲間に誘われ新町の井筒屋に遊びに行く・・・その時の相手が梅川であり夢中に成り足繁く 通います。店の行く末を心配した「亀屋」の主人は、忠兵衛に嫁を持たせれば、廓通いもやめるであろうと「おすわ」と 云う「許婚」が決まる。そこで忠兵衛は梅川を身請けして、自由な身にしてやろうと思いますが、その為には二百五拾 両の大金が必要です。前金の五拾両は払ったが、後金の二百両は養子の身の忠兵衛には思う様に成りません。 そうこうする内、約束の期限が昨日で切れてしまいました。そんな中、忠兵衛は取引先から預かった三百両を懐中に、 ふと井筒屋に立ち寄り、女将の計らいにより小座敷にて梅川との逢瀬を楽しんで居る所へ、八右衛門と云う男が梅川 を身請けすると井筒屋にやって来ます。店の主人から断られた八右衛門は、腹いせに忠兵衛の事を悪口雑言ののしり ます。中二階の座敷で聴いて居た忠兵衛は我を忘れて飛び出し、男の意地の張合いから懐の金、三百両の封印を 切る羽目に成る。どの様な理由が有っても預かった金子の封印を切る事は公金横領の罪で死罪はまぬがれません。 それを知る二人は手に手を取って大阪の夜の街に姿を消します。 |
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